「少し下腹部の調子が悪い」「頻尿や血尿が見られる」と言った方は、膀胱炎を発症している可能性があります。
膀胱炎は年齢や性別に関わらず誰でも発症する可能性があり、放置しておくと悪化して入院しなければならなくなることもある病気なのです。
この記事では膀胱炎の症状や原因、治療法や予防法について解説いたします。
膀胱炎ってどんな病気?
ここでは、膀胱炎の概要や症状、原因などについて解説いたします。
膀胱炎の概要や症状について
膀胱炎とは膀胱が炎症を起こす病気のことを指し、放置すると腰の痛みや発熱を伴う腎盂腎炎につながってしまいます。
膀胱炎の症状は、主に以下のようなものです。
- 下腹部の痛みや違和感
- 排泄時の痛み
- 10分程度の短いスパンの頻尿
- 残尿感や血尿
- 急激な強い尿意
また、白血球や膀胱の粘膜が尿に混ざることで白く濁ったり、尿の匂いが強くなったりすることもあります。
初期の膀胱炎では発熱はないことがほとんどですが、悪化することで腎盂腎炎にまで炎症が拡大してしまい、下腹部の痛みや不快感が伴うことになるのです。
ちなみに、女性は男性よりも尿道の出口から膀胱までの距離が短いために細菌が膀胱まで到達しやすく、結果として女性の方が膀胱炎にかかりやすいと言われています。
一度発症すると再発の可能性も高く、気をつける必要があるでしょう。
膀胱炎の原因や前兆について
膀胱炎は疲れやストレスから発症することもありますが、多くの場合は細菌感染が原因で発症します。
肛門の周りなどにいる大腸菌が尿道を通じて膀胱に到達することで、炎症を引き起こしてしまうのです。
また、長時間尿意を我慢して尿を多く膀胱に溜めることで膀胱の機能が低下してしまうため、発症リスクが高まってしまいます。また、女性特有の原因として、生理用品を長く交換しないままで不衛生な状態でいることでも発症リスクを高めてしまいますので注意しましょう。
膀胱炎の前兆には以下のようなものが考えられます。
- 排尿の終わりに感じる、しみるような痛み
- トイレの回数が増えた
- 下腹部や尿道口に違和感や不快感がある
- 尿が白濁している
- 血が尿に混じっている
これらの前兆を確認した場合には膀胱炎を疑って一度病院で受診された方が良いでしょう。
膀胱炎の治療法は?何科で受けられる?
ここでは、膀胱炎の治療法や予防法、そして何科で治療を受けられるかについて解説いたします。
治療法や予防策について
膀胱炎は通常、大腸菌などの細菌が膀胱に入って炎症を起こしていることが原因ですので、殺菌のために抗生剤を服用することが一般的な治療法です。
数日間から1週間程度の投薬を続けることで、ほとんどのケースでは症状が治まってくるでしょう。もしそれで症状の改善が見られない場合には抗生物質の種類を変えてみることで対応します。
また、膀胱炎を予防するには以下のようなことを心がけることが大切です。
- 尿意をなるべく我慢しない
- 尿道口の周りを清潔に保つ
- 下半身を保温して冷やさない
- 水分をなるべく多く摂取する
- 無理なダイエットはしない(抵抗力の低下を防ぐため)
他にも疲れやストレス、他の病気などで抵抗力が弱まっている時には発症しやすくなりますので、充分な休息と体を清潔に保つことを心がけましょう。
膀胱炎の治療は何科で受けられる?
膀胱炎の治療は、基本的には尿器科で受けることが可能です。
内科でも尿検査を通じて膀胱炎の有無を確認することができ、女性の場合は婦人科でも 受診が可能なケースもあります。しかし、膀胱炎に最適な治療を考えるのであれば、やはり膀胱や尿道に関する疾患の専門医がいる泌尿器科で受診するのがおすすめでしょう。
まとめ
この記事では、膀胱炎の症状や原因、治療法や予防法などについて紹介しました。
膀胱炎は尿道を通じて細菌が膀胱に入ることによって炎症を起こすものであり、発症すると頻尿や血尿、突然の強い尿意などの症状が見られます。膀胱炎が疑われる場合には泌尿器科で受診いただき、適切な治療を受けることがおすすめです。
我孫子東邦病院では泌尿器科受診ができますので、膀胱炎でお困りの方・膀胱炎の可能性がある方はお早目の受診をお待ちしております。